ベネフィットとは「商品を買った後の具体的な未来を語ること」である。
ほとんどの人が商品の特徴だけを伝えているだけで未来を語っていない。故になかなか売れないのである。
人は商品自体を欲しいのではなく、「結果と変化」を求めているのだ。
どんな結果になるのか?どんな変化があるのか?をアピールする必要がある。
ほとんどの人のライティングは特徴しか語っていない。逆にベネフィットだけ伝えれば、商品の特徴を伝えなくても売れてしまうのだ。
そもそもベネフィットとはなんなのか?どうやって作っていくのか?を解説していく。
目次
”結果と変化”を語るのがベネフィット
例として鉛筆のセールスを挙げてみる。
以下は鉛筆の特徴である。
- 黒さはHB
- 五角形
- 木製
- 消しゴムが付いている
これらの特徴を聞いたとしても、全然ピンとこないだろう。
特徴をベネフィットに変換する必要がある。
- 持ちやすく、書きやすい
- 間違えてもすぐにかき消すことができる
- 木のぬくもりが感じられ、削りやすい
このようにベネフィットに変換すると、イメージがしやすいはずだ。
注意点
結果と変化を表現するのがベネフィットだが、ターゲットにとって望ましいことでなければならない。
- 望ましい結果と変化
- 望ましい結果までの過程、変化の方法
大して嬉しくないベネフィットは見込み客に取って利益とは言いにくいので注意が必要である。
ターゲットによって望むものは変わる
ターゲットに合わせたベネフィットにする必要がある。
具体例:ダイエット食品
ただ〇〇kg痩せますよ。はベネフィットになるかもしれないが、より具体的にイメージできるようにするとよい。
具体例として以下を挙げる。
- 中年男性向け
- 女子高校生向け
- 30歳男性向け
- 一般女性向け
- 婚活している女性向け
健康診断に引っかからなくなり、取引先にも悪い印象を与えなくて済みますよ。若い頃に履いていたジーパンをまた履けるようになりますよ。
痩せて可愛く見られるので、好きな人に振り向いてもらえるようになりますよ
体質が変わりやすい年齢ですが、スマートな体型だと仕事でもプライベートでも相手に良い印象を持たれますよ。
痩せた結果として、着たい服を着られるようになり、オシャレに見られますよ。
未婚男性の○割は女性の体型を気にしていますよ。見た目だけで判断する男性も多いので適切な体重になるように痩せましょう。
このように「ただ痩せる」というだけではなく相手の「なぜ痩せるべきなのか?」を考えて、その答えをベネフィットに変換するだけで訴求力は変わってくるだろう。
このように書いてみると、グッと心が動く文章になる。
具体例:英語教材
「この教材は10時間の会話を収録したCDである。」と言われても全然ぴんとこない。
- 高校生向け
- バリバリ働きたい人向け
- お子さんがいる主婦向け
聞くだけで大学受験のセンター試験でリスニング満点取れるようになりますよ。
英語が話されるようになると、お給料が年間プラス100万円は増えて転職にもめちゃめちゃ有利になりますよ。
子供の英才教育にいかがですか?国際的に活躍している人たちは子供のうちから英語を学んでいますよ。
具体例:睡眠サプリ
「〇〇成分が1000mgも入っていますよ」と言われてもピンとこない。
- バリバリ働きたい人向け
- 一般女性向け
- 学生向け
夕方過ぎても、集中力が持続されるので夜遅くまでバリバリ働けますよ。
美容は睡眠から。シミ・シワ、ニキビが改善しますよ。体の不調は和らぎますよ。
睡眠の質が上がれば、記憶の定着率が上がるため勉強した内容を忘れずに済みますよ。
ただ特徴だけ聞くよりも、ベネフィットを聞く方が購買意欲は高まるのだ。
良いベネフィットを作るコツ
- 人間の根本的な欲求を理解する
- ターゲットを具体的にイメージする
- 一般的ではなく、個別的・限定的な場面を書き出す
これらの3つは理解しておこう。
誰にとって、どんな場面での結果と変化なのか?を考えてみると良い。
具体的なターゲットの特徴をイメージしながら、文章を書いてほしい。特徴を羅列するようなつまらない文章では、絶対にものを売れない。
商品やサービスを買ったあとを具体的にイメージができるようなベネフィットを書いていこう。
根本的な欲求
承認欲求、変化欲求、自己実現欲求、優越欲求、養護欲求、異性愛欲求、親和欲求、食べ物欲求、性的欲求、物欲など。
・女性が褒められたいポイント
性格、行動、見た目、能力、センス(感覚)
・男性が褒められたいポイント
職業、地位、学歴、経済力、実力
これらはなんとなくでも覚えておこう。
競合はどんな表現を使っているか?を記録しておく
スワイプファイルとは、広告コピーをまとめたものである。
競合他社がどのような表現を使っているのか?を記録しておこう。どのようなベネフィットを使っているのか?をみるだけで非常に勉強になる。
弊社はマーケティング支援を主な事業としているが同じような競合は非常に多く存在している。ライバルとなりうる会社の広告や文章をまとめており、そこからアイディアを拝借することは多くあるのだ。
まとめ
商品の特徴ではなく、結果と変化を書いていこう。
特徴だけ聞いても全然ピンとこないが、ベネフィットは具体性を持っているためよりターゲットに響かせることができる。
特徴だけ並べた10つの文章よりも1つのベネフィットの方が勝るのだ。
とりあえず特徴を書き出して、そこからベネフィットに変換してみよう。